2018年1月29日月曜日

映画のテンポ

1月28日。星期天。                   計測忘れ。

 朝食に「非常用のパン」を食べた。コッペパンを小さめにした形で、ぎっしり詰まった感じの食べごたえのあるもの。電子レンジで温めたものにジャムをつけて食べた。消費期限が3月だということで先日大量の乾パンと一緒にもらったもので、これはあとひとつでおしまい。乾パンと違い、ごく普通に食べられるんで、在庫するならこちらのほうがいいかもしれない。なんせ乾パンは硬くて入れ歯の俺にはちょっとつらい。その乾パンを明日から積極的に消費する予定である。さて。

 この日も寒いんで、最低限の買い物で済ますことにした。その内のひとつは毎月行なっている「くじ」の当選番号発表があるんで、ついでの買い物となる。いつも外れだが、ハズレくじはレジでの精算時「10円」の金券に変わる。

 帰宅後、読書。「永井荷風という生き方」読了。後半は荷風の多面性と強い反戦精神が描かれていた。「断腸亭日乗・下巻」がちっとも進まないんで、この辺りは今度読むことになるだろうが、解説を先に読んだことになるんで非常に読みやすいものになるだろうな。なんといっても先生の漢語がむづかしい。
 江戸時代の名残をとどめているものに対しての郷愁の描き方のセンチメンタリズムと明治時代に破壊され消失した要因のすべてが薩長政治にあるという激しい怒りとの対比が良い。野暮な政治どころか、征韓論などという結果的に国民を戦雲に巻き込んだきっかけになったものを生み出したのも奴らだということを、戦時中に、日記とはいえ書き綴っていた勇気には尊敬の念を抱かずに入られない。
 文壇上の喧嘩なんて彼の名声を傷つけるものじゃないし、変人というのもストイックな性格がなせるものであり、誰しも少しはあるような「偏屈さ」がクローズアップされすぎている点も有名人税みたいなもんだろう。
 更に宗教に触れる記述が少ないことも注視すべきだろう。これについては「随筆集」を手に入れたんで、もう少し読み込むと新たな発見が出てくるかもしれない。

 昼食は「ちゃんぽん」。二人前を三人分にするため、かなり野菜の量を増やした。かまぼこ・コーン(缶)・キャベツ・たまねぎ・長ネギ・人参・ハム・もやし。

 午後はDVD鑑賞。「皆様ごきげんよう」。2015年、フランス・ジョージア(グルジア・旧ソ連加盟国)作品。オタール・イオセリアーニ監督。初めてお目にかかる監督であるが、ユーロでは相当有名らしい。ちなみに旧ソ連から逃げ出してフランスで創作活動を続けているらしい。
 はっきり言って退屈な2時間だった。冒頭からの「ギロチン」、多分第二次大戦における略奪などが、かなり緩めに描かれており、その意図がつかめない。多くの批評家はそれを歴史で繰り返される人間の愚かさを描いていると言うんだが、俺には理解不能だし、多分(酒好きの)監督のビジョンもぼやけたもんじゃなかったんじゃないだろうか?なんたって舞台を現代に移してからも「淡々に」描こうとするエピソードもコントの連続であったり、それもテンポが悪くておよそまとまった作品になっているとは思えない。
 感覚的に「良い」と思う人が多いらしいが、俺に言わせりゃあ、これは酔っぱらいの映画だね。酒飲みながら観りゃ良かったぜ。
 この作品の中で落ち葉を掃除するシーンに出てくる竹ぼうきは日本のものと全く同じものだったな。これはグローバルなものなんだろうか?

 杉浦日向子さんの「えひもせす」読了。漫画作品を文庫本化した時の縮尺により、ネームが読めず、拡大鏡を使っての読書となった。センスの良さは抜群だ。一杯やりたくなる。

 この作品も漫画だが、先日ケイから届いた荷物のほとんどが漫画であり、この日本棚に収めた。「ガンダム」とか「エヴァンゲリオン」などもあり、全巻揃ってるんで、堅めの本の合間に読んでみることにした。

 毎日読むようにしてるトルストイの「文読む月日」はキリスト教からの文言が多いが、なかにはいいことも載っているかもしれないと思いながら読んでいるが、それも2週目に入った。もう1冊は「1日1言」ではドストエフスキーの文が載っていた。この日が命日だって。

 夕食は「湯豆腐・白菜&長ネギ」、「こんにゃく・ゆず味噌和え」、「大根の甘酢漬け」。これに「焼きネギ・バター醤油」。
 発泡酒~燗酒をちびちびやりながら「T2・トレイン・スポッティング」鑑賞。去年劇場で観たので二度目。テンポの良さを生む編集の上手さにあらためて感心した。
 〆にウイスキーを1杯なめてから10時ころダウン。



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