2018年1月13日土曜日

太平な日々

1月12日。星期五。        計測忘れ。

 早朝キッチンは「寄せ鍋」。具材はエノキ・しめじ・長ネギ・水菜・白菜・しらたき・海鮮寄せ鍋セット(鮭や鱈やつみれなどの詰め合わせで2割引きになっていた処分品で汁もついているもの)。

 9時半に北千住でケイと合流。ケイからうれしいお呼びがかかり、この日は「鎌倉散歩」。

 京浜東北線で東京、東海道線で戸塚、横須賀線で鎌倉駅到着。およそ1時間強の旅だ。

 駅に到着して最初に驚かされたのは、トイレへの長蛇の行列である。平日だというのに乗降客の多さにも驚かされたが、男子でもこれだけならばされと先行きが不安である。

 まずは鶴岡八幡宮へ向かったが、何度も来ている身なれど、小町通りを歩くのは初めてだ。何度も、と言ったが仕事で来ていただけで、車を停めて観光したのは二度程度だ。なので車が止められる長い参道しか歩いていない。

 いきなりケイが「稲荷ずし」を所望した。事前調査で気になっていたものらしい。歩きながら食えるようになっているもので、真ん中にごぼうの漬物が入っていて味が濃く、どうということのない代物だった。
 さて、鶴岡八幡宮である。ケイはここでおみくじを引き、お守りを同居人へのお土産に買い求めて、目的を達成した。お参りは蛇足気味。これは俺も同じことで、もともと源家の守護神という成り立ちを見れば、お参りの価値もないということになる。

 で、地図を見たら「大塔の宮」とあり、「鎌倉宮」と同じものであるが、護良親王をまつってあるという記述がなかったんで、鶴岡八幡宮を下ってから、源頼朝の墓の次に行ってみることにした。
 護良は「もりよし」と「ももりなが」と読み、後醍醐天皇さんの息子であり、足利尊氏と後醍醐天皇との争いの最中に、ここで幽閉され、さらに京都から処刑人によって殺されたのを、奈良大での「太平記」に関するレポートを作るときに学んでいたので記憶してたんである。
 殺害場面のあまりにも凄惨な有様が描かれていたんでそれを主題にしてレポートを作った。

 鎌倉宮はこじんまりしているものの、奥行きが感じられなかなか趣があっていい建物だった。ただ、護良親王の墓もないし、記述もないことからちょっとがっかりして、後にした。

 鶴岡八幡宮のふもとでは野生のリスがずいぶん観光客を喜ばせていた。ケイも喜んでいた。俺はリスを飼っていたことがあるんでかまれた時の痛さを知っているんで、恐る恐る手を出してみたところ、食い物だと思って手に持っていたパンフレットに鼻をつけてきた。餌付けされているな。

 参道へ戻りながらの建物(民家)見学が楽しい。昭和(またはそれ以前?)を感じさせるものがたくさん残っている。さながら小津さんや成瀬さんの世界だ。玄関から原節子さんが出てきそうだった。

 昼食は、これも事前調査で確認されてたお蕎麦とわらびもちが知られている店でにした。ケイは蕎麦とわらびもち、俺はビールとたたみいわし。塩豆も出て、このまま飲み続けてもいいと思ったくらいだ。わらび餅をひと口つまんだが、実にうまい。

 鎌倉駅に戻り、江ノ電で長谷に移動し、長谷寺を観光した。大仏へは行ったが長谷寺は初めてである。ここも観光客がいっぱいだ。
 ここでもケイはおみくじを引き二度目の「末吉」を引いたのは偶然?三度目は?

 長谷寺を下ってきて由比ガ浜海岸を歩く。まるで笠智衆と原節子だ。

 そこから江ノ電の和田塚駅までの散歩もなかなか面白かった。なんせ大金持ちや小金持ちらしい家が多くあり、その中でもナウい(死語)ものやきれいに古ぼけしたものが多く、見ていて飽きさせない。
 かなり有名な店であるらしい、駅の間近にある甘味処で俺は「しるこ」、ケイは「あんみつ」。間違えてたのんだ「御膳汁粉」のこしあんももちもうまい。平日でも満席に近いんだから、週末などは並ぶんだろうが、線路との距離がほとんどなく、事故もあったんじゃないかと心配しちゃうくらいだった。が、江ノ電を見ながらお茶すんのは鉄男にはたまんないだろうな。

 鎌倉に戻って、地元農産物販売所で「鎌倉野菜」と銘打ったものの中から「赤カブ」を買った。漬物にするためである。

 鎌倉から新橋まで久しぶりのグリーン車。銀座線で三越前。ここへも久しぶりだ。

 「オードリーヘップバーン写真展」。未発表の写真が多く出品されるというので楽しみにしていた写真展である。場所は以前中村征夫さんの写真展をやったところと同じところだった。

 で、内容は24歳から30歳までの未公開写真が多かった。勘違いしてたが「ローマの休日」当時彼女は24歳だったんだ。俺は20歳と思い込んでいた。だから亡くなったのも63歳を同じく60歳と。
  ウイリアムホールデンとの2ショットにいい表情しているものが多かった。どちらの俳優も好きなのでこういう写真を見られたことはうれしいね。二人は同じ年にアカデミー賞を獲得し、二度の共演をしている。高く評価はされないが、軽いコメディータッチの「パリで一緒に」も好きな作品だ。ショーン(息子)が生まれたころのお母さんとしての表情もいい。
 
 それにしても入場者が多いのには驚かされた。もっと広いフロアでやってほしかったと思わせたくらいだ。出口のグッズショップも大盛況だ。飛ぶように売れてた、って様子だった。

 同じフロアにあるカフェで休憩。俺はベルギービール。暑いし(暖房効き過ぎ)、乾燥してて喉が渇いていたのでめちゃうまかった。
 秋葉に移動し万世橋のカフェで夕食。どうでもいいよな店だった。

 秋葉駅近くのワシントンホテルに宿をとっていたケイを送ってから帰宅。

 朝作った寄せ鍋をつっつきながら燗酒二合飲んでからダウン。9時前。よく歩いたな。
 

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