2015年11月30日月曜日

処刑の庭

11月29日。

 午前中から庭いじり。柚子の根元の整備からはじめた。根に気をつけながら掘り起こし、まきつくようにして生息している雑草の根を除去する作業である。で、ざっとやっておいたブルーベリーと沈丁花もやり直したところ、特にブルーベリーがひどいことになっており、かなりダメージやストレスをこうむっていたんじゃないかと思われる。若干根を傷つけてしまったが、雑草の除去によってかなり若返るんではないだろうか。
 この日はキリギリスと遭遇。こいつは家庭菜園をするものにしては害虫そのものである。よって即処刑した。処刑の方法を考えて、思いついたのが、柚子の木に串刺しなっていたカナヘビと同じ方法である。あれからこれを施した鳥はやってこず、カナヘビもそのままでもはや干物同然と化している。どうしたんだろう、忘れちまったのかな?ついでにキリギリスも食べてくれるといいんだが。
 このキリギリスは散々荒らされた「島大根」の葉に対する加害者に違いない。いまだに庭に生息するバッタは駆逐しなきゃなあ。

 午後も三時ころまで庭いじり。おやつタイムに「大学芋」を食べながら明日返却期限の本を読んだ。杉浦日向子「隠居の日向ぼっこ」。多分ペンネームも日向ぼっこから来てるんだろうな。
 最初読んだときはうんちくばかりが印象強かったが、今回読んで感じたことは現代を粋な語り口で批評しているのが面白いということだった。実は彼女が亡くなったことはかなり後になって知った。同じ年に自分も最愛の人を失っており、しばらく社会の出来事にも関心が持てなかった時期があったことによる。
 流行った歌や映画もほとんど記憶がなくて、この期間空白になっている事象がかなり多い。彼女の著書ではないが、好きな本として江戸のこっけい本が上げられていたんで、すぐ購入して積読しておいたものを最近になって読み出している。
 原作本が映画化されたりしているようで、脚光を浴びていることはうれしくもあり、早世してしまったことをつくづく残念に思うんである。

 夕食は「秋刀魚の塩焼き」。そろそろケイのにぃにぃは飽きてきたようである。以前は毎日でもいいようなことをのたまっていたんだが.....。「エリンギのマヨネーズ炒め」、「ほうれん草の胡麻和え」、「かぶの葉と豆腐の味噌汁」、「れんこんの蒸し照り焼き」。
 食後、焼酎のシークワーサー水割り をちびちびやりながらTV親父。「もやさま」をちら見して「鉄腕ダッシュ」。終了後「市川昆物語」を観た。
 市川監督を崇拝する岩井俊二監督によるドキュメンタリー映画。市川監督というより市川夫妻の物語とも言える。その夫婦のタッグによる作品に対する評価は高く、その歴史と夫婦間の葛藤などを知ることが出来、今後の作品の鑑賞の手引きとなった。
 それにしても脚本家である奥さん(夏十)は40代半ばで癌になり、20年近い闘病生活を送りながらも昆監督の脚本に対してアドバイスを与え続けたという。天才肌の人だったらしい。最後の執筆が「東京オリンピック」というから、やはり残念な気持ちである。

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