2013年3月2日土曜日

ロウネンジャー!!!!

60歳初年度は手続きオンパレードで始まった。

まずねんきん機構事務所での年金請求手続き。栄養失調のモアイ像みたいな40代後半の女性が受け付けてくれた。説明は棒読みタッチで、こちらは水のみペリカン。
 65歳までの受取額とそれ以降の受取額の差は現実に即している。もちろん体調が大きく崩れることがなければ、の話だが。医療費さえ多額に払うことさえなければ、その年代で浪費癖が残ってるとしたらそれこそ病気である。俺はエジプトで気球に乗ったり、グアムで深夜にお土産売り場でうろうろしたりしないつもりである。

 次はシルバー人材センターでの登録手続きの説明を聞きに行った。60歳から加入できる就職活動支援組織である。ここでの説明は、まだ血の通った読み方であった。もっとも花粉症のため若干聞き取りにくい面はあったが、こちらも若干耳が遠いんでお互い様ってところか。来月の合同説明会に出席することで、入会様式などをもらってから辞した。

 さて午前中のノルマはあとひとつ。運転免許の更新である。自宅から一番近いのが下谷である。
ちょうど講習会開始直前だったんで、滑り込みで”優良ドライバー講習会”をあくびを6発ぶっ放しながら聞いてきた。酒気帯び運転に対する罰則が厳しくなった説明も受けたが、これはもう危険運転と同じなんだから、さらに重罪にすることを望んでいる。まだまだ甘いなぁ。

 ここから近い鶯谷で食料品を買い込む。また7日の夜から奈良、戻ってきてから実家へと自宅を空けるんで買い物には神経使った。今回は余れば実家に運んじまうんで、それほど神経質にならなくても良いんだが、そこは性格でありしょうがない。ここで今夜飲むワインを購入。ボルドー。

 午後は秋葉原で献血。約1年ぶり。初めてネットで予約をとったつもりが、受付では来週になってるとのこと。受付完了のメールを確認しなかった俺のせいらしい。まっよくあることである。空きがあったんでよかった。献血者の減少で不足気味ということだが、ここアキバの献血ルームは、置いてある漫画や雑誌が人気らしく、予約を取っておいたほうが無難なほどのところなんである。エヴァンゲリオンの人間大のフィギアなんかが飾ってあるし、その手のおたく雑誌もある。飲み物は新宿も池袋も大体同じなんだが、お菓子類の充実度は知ってる限りでは新宿がダントツに良く、池袋が続く。現在はどうか知らないが、新宿ではあきらかにそれを狙ってきていると思われる輩が多い。
 そういえばアキバにはDVDがない。よそでは置いてあるのに。新宿では献血終了後にDVDの続きを待合室で鑑賞できる設備も整っている。

 献血ルームでは予定よりも時間がかかってしまった。2時40分に終わって、従来なら15分くらい水分補給したりお貸しをつまんだりするんだが、3時から有楽町で映画を観る計画だったんで、休憩を5分にして急ぎ足で有楽町を目指した。


 到着は3時の回開始3分前。以前ゲバラの映画を観たところなんで、駅から近いこともあって迷わず来られてよかった。映画は題名もずばり「アントニオカルロスジョビン」。

 彼のトリビュートと彼自身のライブの映像であり、解説ナレーションを省いた、全編彼のボサノバで、これほど身体を動かしながら映画を観たのは始めてである。
 貴重な映像なのかどうか分からないが、彼の映像はわずかに3年位前のヴィニシイスジモラレスを中心としたボサの映画くらいなもので、ファンであるにもかかわらず多くを知らない。
 うれしかったのはエリスレジーナとの競演での”3月の雨”が観られたこと。想像していたのと同じくらい楽しんで歌ってる。彼女のソロもあった。ジョビンのおどけたパフォーマンスも他のライブでは観られないものである。
 あとはジュディガーランドやサラボーン、エラなども観られたが、特筆はシナトラとの競演かなぁ。う歌のうまさは比較にならないが、シナトラの思い入れたっぷりの艶っぽい歌の中に、ジョビンのスキャットが実にうまく混ざってくる。これも2曲あったぁ。
 最後もびっくりしたなぁ、もぅ。”ラメント”が大合唱で歌われた、のには。”波”というアルバムの中の曲でそれほどヒットしたという記録を読んだこともなかったので、エンディングでこうして歌われることに不思議な感じがした。これも好きな曲のひとつなんである。
 日本人も出た。当然だが小野リサ。そしてマルシア、彼女って日本人?

 この映画の鑑賞券、60歳以上1000円である。シニアの日とか映画の日とかあるが、たまにしか映画館に足を運ばない身としてはラッキーな日でもあった。

 昨夜は誕生日のパーティー?のためのケーキを自分で買ってゆくことになってた。同居人の兄も来てるんで3個買うことにした。献血ルームでみた雑誌に載ってた店を探した。交通会館側に出てしまった俺は、聞いたほうが早いと判断し、ちょっとお金持ち風のご夫人二人組みに尋ねてみた。人選大当たりである。即座に指差して教えてくれた。
 行き先は”ペニンシュラ”である。それほど広くない1階をぶらぶら探し歩くと、セレブな人がウジョウジョお茶しているメインカフェに侵入してしまった。そのままドアマンが入るところまで行って、そこでお菓子屋さんの場所を尋ねた。ドアマンはきれいなおねぇさんだった。
 パティシエが世界を股にかけたお菓子を作ってる、と書いてあった。たどり着けば人だかり。その人だかりのほとんどがカード清算をしてるセレブさんたちだった。さて、ショウケースをのぞいたら残りわずかであったんで、その中から何とか3個買うことが出来た。合計1780円。
 俺もカードで清算した。ここでの流儀なんだろうか?


昨夜のメニューは同居人の兄の製作になる俺のリクエストである「ボロネーゼ」。「たこのマリネサラダ」、「鶏肉、野菜のトマト煮」、「生ハムとアボガドのカナッペ」。
 彼の短所は、ちょっと時間計画性が乏しく、定刻に間に合わないことが多いことであるが、料理のセンスは俺の比ではなく、量的には多かったが大満足だった。

幸福な老年生活のスタートである。

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