2011年5月24日火曜日

映画三昧がつづく

昨日観た映画の続き。「夢千代日記」である。エピソードをチェックしたら、やはり製作中に混乱があったらしい。
 どうも主人公の描き方も不足がちに見えたのもそこにありそうな気がする。主役である吉永小百合と監督の浦山桐郎の間に主人公の描き方についての葛藤があったということである。被爆者である主人公を通して訴えたいのかどうなのかも中途半端で締まりがなくなったのもそこにあるのか?

 彼女はこの監督のデビュー作「キューポラのある街」で映画デビュー、この作品が3作目である。監督はこの作品完成後日ごろの深酒がたたって死んでる。
 死んでるといえばこの作品で印象に残る演技を見せた俳優の一人に田中好子がいる。映画の主人公は白血病で死ぬ。つまり血液の癌である。まるでこういう病気とは縁のなさそうな女優だったが...。

 キューポラといえば工場地帯、といえば煙突。
実際は火力発電所の煙突が出てくる映画を今日観た。「煙突の見える場所」。

自分が生まれた年の作品である。おばけ煙突が作品中何回も出てくる。調べたら7.8年前にアニメ化された「鉄人28号」のオープニングにも登場してたらしい。

 壊されてなければ千住新橋あたりだから今住んでるところからも見えたろう。エンディングで川面に揺れる4本の煙突は4大俳優を表してんのかなぁ。上原兼、田中絹代、高峰秀子、芥川比呂志。音楽は芥川也寸志。夫婦の摩擦が収まるまでのどたばた騒ぎであるが、戦争の傷をひきずるエピソードが伏線になっていて、テンポもよく面白い作品になってる。
 わずかな濡れ場も適所に組み込まれ、それぞれの俳優の持ち味がよく出されてる。ただ、顔のアップが必要以上に多い。この時代の流行なのかな?
 気を失った田中絹代の口に川の水を含ますシーンがカットであったが、あれはあの当時の荒川の水なんだろうが当時でも十分汚かったんではないだろうか?「楢山節考」の田中さんなら平気かな?


 もう1本は夫婦の再生ドラマ、もっとも並行して911で家族を失ったもうひとりの主人公の話もかなりウエイトを占めてる作品が「再会の街で」。
 サンドラーという男優がミスキャストという声はなかったんだろうか?自分にはそうとしか思えない。ただ精神を病んでるということで、その表現の仕方に関しては常人の想像に及ばないことも多いだろうが、それにしてもである。「パンチドランクドラブ」で主人公を演じた俳優であり、こちらのほうはぴったりはまってたんだが。
 題材が非常にシリアスで扱いにくいところをこういう形で映画にすることも理解できかねる。夫婦再生ドラマだけのほうが良かったな。

 911は無差別テロ、じゃあ国家による民衆に対してのテロは?
今朝、以前関わりのあったNPO法人からメールがあり、内モンゴルで大規模な抗議デモがあるとの事。発端は例によって漢族主導の会社の横暴に対する抗議をしたものが惨殺されたことによるものだとしている。新疆ウイグルと同じケースである。
 中国はあまりに自分(漢族)中心過ぎる。これだけの他民族が共存してゆく道筋を立てられないなら自治区は開放してやれよな、と言いたい。温さんも帰っても休む暇ないなぁ。
 デモの場所はフフホト、行ったことのある場所だ。マンホールに墜落しそうになった街である。実際落ちて死体が川か湖に流れ出たという話も聞いた。

 旅行から帰ってから習慣となった朝のミルクティー。内モンゴルの定番である。白酒もこのとき覚えた。フフホトノの大学生との交流会は楽しかったし街自体団体旅行だったのでぶらつけなかったことが残念だったが、中国の侵略で汚されぬことを祈るしかない。

今夜のメニューは「夏野菜の大根おろし和え」、「とうもろこし主演のチヂミ」、「青梗菜のスープ」。

今朝、こともあろうに利用者さんの入れ歯で親指を怪我した。洗ってる最中にその鋭い金具でさしちまったんである。週3回行ってるところですっかり慣れて油断しちゃったんだな。他のヘルパーに申し送りするのもはばかれるヘマである。

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