2018年2月25日日曜日

荷風風散歩

2月24日。星期六。               計測忘れ。

 6時ころ起床で、軽い二日酔い。朝食は前日から水にお浸して柔らかくした「非常食用乾パン」に豆乳をかけてパン粥風にしたもの。これに昆布水、フルーツヨーグルト、オニオンスライスなど、実家で食べているメニューを踏襲している。

 天気も良く、早めに出ることにした。9時半。都電で新庚申塚、乗り越えて都営三田線で御成門下車。初めての増上寺である。去年の七福神めぐりで、増上寺の裏手に当たるところにある宝珠院へは増上寺の前を通って行ったんだが、増上寺には寄らなかった。もうちょっとぶらぶらしてもよかったんだろうが、その時はその時でぶらついたつもりになっていたんだろう。

 ここへ来るきっかけになったのは荷風先生の「霊廟」という随筆を読んだことにある。

 空襲でほぼ全部焼きだされたものだから、現在建ててあるものは強固堅牢で、立派な本殿とその周りの施設もきれいだ。徳川の力健在也。が、中には自分のものが消失してしまい、当時の都合もあったんだろうが、女房の墓に入った人もいるらしい。
 それに15代全員がここに眠っているわけでなく、半分は寛永寺で、家康さんは知っての通り日光東照宮である。

 時間がだいぶあるんで歩くことに変え、品川まで歩くことにした。次の目的地の泉岳寺。四十七士の墓があることで有名な寺であるが、ここへも初めて来た。隣に無粋なマンションが立てられていて非常に景観が悪く、売り?である墓所もこじんまりとしたものであった。増上寺がお殿様の墓を祀るのに対し、こちらは寝込みを襲ったテロリストたちだから仕方がないといえばいえるかな。

 品川駅手前で「ゆで太郎」というチェーン店に入って昼食。俺が頼んだのはミニかつ丼セット&缶ビール。ボリューム満点で、食い終わってからげっぷは連続して出るわ、この日の夕方までに腹が減ってくれるだろうかつまらぬ心配をする始末だった。高輪口から反対のほうへ行き、広場っぽくなっているところのベンチで一休みしながら、午後からの過ごし方を検討した。

 で、品川から目黒へ移動し、東京都庭園美術館をのぞくことにした。ここは旧朝香宮邸宅がメインとなり、手を加えて美術館にしたもので、この日も「デザイン展」が開催されてた。催事には興味がなく、もっぱら邸宅の建物様式や意匠などを見て回った。和洋折衷のところもあり、それもそれなりに良いものだった。

 庭園も見ごたえがあり、老木の巨大さに驚かされるが、この日は後でもっと驚かされた。離れは純和式で、やはりこちらのほうがいいな。

 その隣にある「国立科学博物館付属自然教育園」も見て回ることにした。かなり広く、老木の大きさも半端ないもので、東京にいることをしばし忘れた。ただ、季節が悪く、やはり新緑の季節などが良いようだ。こういう散歩も悪くない。途中に自販機は1台もない。

 目黒駅まで戻り、池袋に移動。ちょっと寄り道で文芸座に寄ってみた。その名は古いもので、リニューアルオープンしてからは新文芸座で、マニアの間でも有名な映画館である。が、利用したことは一度もない。3月からのプログラムは「香川京子特集」。観ていない作品もかなりあり、一度来てみたいものである。トークショーもあるというが現在86歳のご高齢である。「川地民夫特集」も予定されているが、この時初めて彼が亡くなっていることを知った。2月10日、79歳だったそうだ。                                                      そこから歩いて2.3分のところにいつもの飲み屋「加賀や」がある。そこで4時ちょっと過ぎから6時過ぎまでこの日の散歩の反省会。
今月で退社するWの今後の身の振り方や、俺のつまらない話で、二人でキンミヤ1本空けた。腹が減ってなかったんでつまみはしめ鯖のみ。

 池袋で別れ、大塚で下車したらなんと停電で都電が動かない。で、繁華街をぶらついて戻って来たがそれでも動かないんで仕方なく、山手線で田端まで行き徒歩で帰宅。
 
 ウイスキーをちびちびやりながら「寅さん」鑑賞。9時過ぎダウン。

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