2015年1月12日月曜日

狂乱都市の年

 昨日の朝は二日酔いで寝坊。
午前中はだらだら状態で家事を済ませてから、太極拳の拳譜(型)を写したりして過ごす。

 昼食のメニューは「ナシゴレン」。もつ煮の残った汁でごぼうを煮た。

 午後はケイの兄を送りがてら上野に出かけた。京成上野から御徒町まで行き、折り返しアメ横で買い物しながら上野を目指すというおきまりのルートである。大通りに面した衣類関係の店ではどこでもバーゲンセールをやっており、どこも客でいっぱいいるし、みんな狂ったように買いまくっているとしか見えなかった。アメ横はTVなどで報道される年末の狂乱さとほとんど変わらない満員電車状態。二人で窒息しそうになっていた。
 どうにかアメ横を脱出して上野駅の「のもの」でソフトクリームを食べながら休憩。結局買った物は「ふくろたけ」缶を2缶と香草1束である。いずれもセンター地下で。この日は肉の値段を調査することも忘れなかった。最近よく使う手羽先や、これから使う予定の豚のスペアリブや牛骨、牛すねなどである。これらは近所で手に入らないものもあるので、その他の「赤わけぎ」や「レモングラス」などとまとめてそろえることができるので、やはりセンター地下に来るしかないんではあるが。

 夕食のメニューは残り物の「ナシゴレン」と「トムカーガイ」で済ます。食後、発泡酒~焼酎のシークワーサー割り~日本酒をちびちびやりながら映画鑑賞。

「セントラルステーション」。ポルトガル映画。主人公のおばさんは年よりかなり老けていて、独身で駅で代書人をやって生活しているが、かなりの嘘つきで、代書して投函すべきものを放置、廃棄したり、挙句の果てに子供を人身売買にかけようとしたりする、かなりひどい人間として描かれている。冒頭の万引き男が捕まって銃で撃ち殺される場面があったので、リオに住んでいると人間が環境に慣らされて変わってゆくことが理解できる。このおばさんの醜さもリオの環境のひどさの中では仕方がないように思えたりする。孤児とともに孤児の父親を訪ねてゆくロードムービーの形をとっており、その過程でおばさんも心の中の自分の父親を強く思い出すようになる。醜いところ、良心を取り戻すところなどを余すことなく描き切っている。脚本がいいなぁ。混沌としたリオ(まさにこの日のアメ横)、行先の荒野などの場面も印象に残す撮影もいい。役者もいいし、文句なしに感動する作品。

「あなたへ」。高倉・降旗コンビ作品。先日観たばかりの「冬の華」の設定と似ている点がおかしかった。今回は健さんが刑務所で木工を指導する側で、前回とは反対の立場。劇中大滝秀治と対する場面もあり、「冬」ではこたつで二人が眠りこけるシーンが秀逸だったが、今回は印象薄かったなあ。が、二つの作品を比較すると、「あ」のほうが脚本がよくできており、的外れな場面もなく、よくできていて、しっかり泣かせるさくひんになっている。それにしても長崎平戸はいいところみたいだなぁ。10年以上前、佐賀に行ったときに、焼き物屋さんから勧められた観光地だったことを思い出した。その後吉田修一のエッセイや映画などを観るたびに思いをはせていたんだが、死ぬ前に行ってみたいところのひとつである。
 それにしても劇中の健さんの歩き方がひどかったなぁ。よぼよぼ。あんな歩き方になる前に、行きたいところに入っておこうと思った。

 

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