2015年5月16日土曜日

川島雄三監督特集最終回

 昨日は夕方から天候がかなりあれるという予報だったんで午前中に医者廻り。

図書館で借りたCDは2枚とも外れた。1枚は森川美穂のベストものだが、初期のものを借りたかったのに荒川区では2しか置いてなかったようで、「ハーベスト」と名付けられたシリーズでは1に当たるものだった。久しぶりにミノルタのCMソングを聴けると思ったんだけどなぁ。「おんなに...」というヒット曲が飛鳥涼によるものだということを初めて知った。
 もう1枚は企画もので「伊勢丹のCMソング集」。この中の竹内まりやの「私の時間」のCMバージョンは聴くことができてよかったが、その他は得るものなし。ただ、この曲を作ったのが安井かずみ、加藤和彦というゴールデンコンビだったということも初めて知った。竹内さんのオリジナルだとばかり思い込んでいたんで。
 で、加藤さんの名が出たところでこの日思いにふけったエピソードを1席。

この日の夜、川島雄三監督作品「女は二度生まれる」を観たが、それ以上川島雄三監督作品はYouTubeでは見つからなかったんで、CSN&Yを聴こうと思ったところ、なんと「ディライト・アゲイン」のタイトルでのコンサートがあったんである。アルバムは1982年。
 このアルバムを偶然知ったのが横浜から茨城に向かう車の中で、加藤さんの司会によるラジオ深夜番組だったんである。たぶん初めて聴いた番組だったと思う。CSN&Yは高校時代よく聴いたものだが、ほかの音楽とも離れていたのと同様に活動していることも知らなかった。
 このころ肉体的にも精神的にもまいってた30歳手前で、このアルバムをきっかけに気持ちが切り替わったね。このアルバムの曲を聴くたび当時を思い出す。
 その加藤さんも奥さんである安井さんを亡くし(享年55歳)、15年後自身を62歳で死に追いやっている。

 それにしてもコンサートのフイルム?自体はひどいものだった。口パクかと思うくらい音がずれてるし、画像もそれ以前のコンサートより悪かった。

 荒川区では143本のDVDを保有している。8日間ただで借りることができる。で、今回初めて利用した。川島監督作品は「幕末太陽伝」しかない。まあ仕方ないか。

 今回借りたのは小津さんの「小早川家の秋」。唯一東宝で撮った作品で1961年のもの。なんか自身の過去の作品のおさらいをしてるような作品。家族の崩壊を描いた偉大なるマンネリズム。
 中村贋治郎と浪花千栄子の酒のやりとりが微笑ましい。真夏の京都の町やでの燗酒。健康的な飲み方なんだろうなぁ。観ながら神楽坂の「伊勢藤」を思い出していた。
 森繁、加東大介、フランキー、新珠さんとくりゃぁ「社長」シリーズだな。これに三木さんがいりゃそれだけで決まっちゃうようなものだが、ここではこれといったカラーも出ずじまいで、いつもの軽妙なやり取りはバーの場面でも観ることはできなかった。
 また、バーでの音楽だが、音楽を軽視する傾向の強いという批評もある中、これはないだろうというくらいのえげつない音楽に合わせてカップルが尻を振っている(踊ってる?)のにはさすがにあきれてしまった。

 この日の川島監督のものも偶然1961年作品。今回の性悪女は若尾文子。そういえば女を囲って自分好みのいい女に仕立ててゆく話って、のちの渡辺淳一のエロ小説「化身」に影響与えてんじゃないだろうか?山村聰さんの好色さもいいし、とにかくテンポの良さで楽しく観られた。
 この作品でも雨が効果的に使われていたし、ダンスシーンの音楽もカメラワークもいい。これで99分。

 今回ネットで知ったことだが、死の直前まで予定されていた次回作候補作品は3作あり、サラリーマンものは市川崑さん、写楽ものは篠田正浩さん、そして「忍ぶ川」は熊井啓さんだが、「忍ぶ川」だけは川島さんので観たかったな。かなわぬことではあるが.......。妄想しながらダウン。

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