この2日間で3本の映画を観た。
まずは「五日市物語」。あきる野市の町おこしPR映画である。と、言ってしまっては製作者側からおこられそうであるが...。
ネットでむきになって批評していた人がいたが、俺のように考えれば良いんじゃないか、と思う。
売りの観光名所がクレジットで入らないところが、観光映画としたくない意図が見えたりして、それはそれで新しい観光映画として鑑賞した。
製作者側の意図は「かもめ食堂」に代表される癒し系作品なのだろうけど、その意図は残念ながらこちらまで届いてこない。必然性とか偶然性とかが無理な設定をしてしまった脚本のためだろう。
主人公?の相手役の”たがめ”顔の男優の声が良かったな。
2本目は「明かりを灯す人」。キルギス映画である。
こちらはキルギスの国おこし映画ではない。開発の波にさらされそうな村の電気工事やさんのお話である。
村の開発が住民の本当の幸せを考えずに行われてしまうであろうことを予感させ、それに自然体で立ち向かおうとした主人公を、台詞少なく描いたいい作品である。
中でも村の名士が中国の資本家?を接待する場面は興味深いものがあった。会場がモンゴルで言うところの”ゲル”であり、キルギスにも遊牧生活をする民族がいるということである。また接待用に催される怪しい見世物も、主人公が堪忍袋を切らすシチュエーションもよく、そのあとで主人公が殺される?場面や最後の電灯が徐々に明るくなってゆくシーンなど、80分の中でうまくまとめた作品だ。
3本目は「セルピコ」。2度目の鑑賞である。それこそ40年前か?
不正に屈しそうになっても最後まで屈しないスーパーコップというと作品のイメージとちょっと違うかな。とにかく不正が蔓延している警察の内部告発物のはしりになった作品だったのではないか?
陪審委員による裁判の危うさとスーパー民間人(H・フォンダ)を描いた「12人の怒れる男」の監督であるS・ルメットの作品。この作品でのスーパー.......はA・パチーノが演じてる。
知性が邪魔して?どうしても粗野な場面でもインテリ臭さが抜けないのは、当時のA・パチーノの演技に共通してるものなのか?いや今もあまり変わってないな。こういう人にもっともお似合いの告発ものである。
おしまいのクレジットで、劇中の音楽がよかったので注視してたら”ボブ・ジェームス”だって。
0 件のコメント:
コメントを投稿