2009年11月11日水曜日

久しぶりの国産

国営放送を無断で1時間半も見てしまった。今年はこれで計3時間半である。

 ”人情紙風船”、山中貞夫の遺作1935年の作品である。なんともはや70年以上前にこんなに見せる映画があったんだ。主軸になる物語もさることながら登場人物の個性や生活、しがらみまでちりばめて最後まで飽きさせず一気にクライマックスと終焉を出す本も演出も良く出来ている。
 饒舌な侍と寡黙なその妻、寡黙なほど多くの台詞がこちらに飛び込んでくる。味がある本ってこういうことなんだろうなぁ。

 底辺に生きる庶民の生活を描いている秀作、と書きたいところだが、底辺で生きていた人たちを描くなら現在公開中の”カムイ外伝”で描いて欲しいものだ。新聞評などを読むと原作の外伝自体が娯楽作品なので致し方ないところだが、実写でとるんだったらもっと訴えかけるものにして欲しかった。

興行上仕方ないんだろうな。軽く扱える素材ではないし、なんといってもメジャー映画なんだから。現代にATG(60.70年代のミニシアター、製作も兼ねた)を支持する人もいないだろうし。

 今夜のメニューは”鮭のワイン蒸し煮”、”大根と春雨のカレースープ”、”パスタサラダ(完成量が多くてご飯が不要になったし、2日続けてのパスタとなってしまった)”。

 

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