「ふらり旅 いい酒 いい肴」。今週から始まった旅番組である。
旅人は太田和彦。居酒屋探訪の草分けと思ってたが、それは著作に関してのことだったんだが、ちょっとウイキーをのぞいたら、TVでも10年以上前からやっていたんだった。
”旅チャンネル”という放送局を知らなかった。ケーブルTVで観られるものだったらしいが、あいにくそのころ契約を外したんじゃなかたかな?
名実ともに「酒場放浪記」の先輩だから、どうしても比較してしまうがしかたないだろうな。出だしのナレーションからして苦笑してしまうんである。
今回は”倉敷美観地域”に限定しており、1時間番組にしては非常に狭い区域に設定していることに、期待感が出てくるんである。
ここには修学旅行でと、27.8歳ころに女房とオムツの外れてない長女と3人で訪れてる。大原美術館に飾ってあった絵の中にお気に入りがあって(何だったっけ?)、お目当てはそれだけだったんだが、ちょうどその時期に勤めていた会社をやめ、次の会社に入る(というより参加する)直前であり、気分転換も兼ねての旅行だった。
戦災にあってないこの地域の穏やかさは、いまでこそ町おこしであちらこちらで”小京都”めいた観光地域が増えた現在とは違い、当時としては珍しいものだったんである。
二度目のときは「アイビースクエア」というおしゃれなホテルに泊まったっけ。
さて番組である。BGM(これも大事)には70年代のカバーが流れてた。ビージーズ、シカゴ、カーペンターズ、クラプトン、ユーミン、達郎、拓郎。選曲は半澤知宏。知りません。
太田さんが知ってる店への再訪という形をとってるんで、安心して酒を楽しんでるのが伝わってくる。ベンガル似の太田さん、大げさなパフォーマンスがなく、口に入れてすぐに「美味しい」を叫び続けるどこもかしこものグルメ旅番組のあほばかちゃんりんのタレントとは隔世の感がある。口に含んでじっくりかんで飲み込んでから「おいしい」の一言。余計な美辞麗句(タレントはこれさえも使えないが)は不要なんである。それをわきまえてるなぁ、太田さんは。
時間をかけた「おいしい」だから1時間番組なんだ。
夕方、酒が恋しくなるまでの散歩の始まりが、地元の鎮守である神社に参詣するというスタイルを通しているのにも好感が持てる。寺や仏像なんかありがたがるよりよっぽど自然体である。
いかん!ここで仏教嫌いの偏見が出ちゃ。そういった偏見がない人と見た。
倉敷かぁ。夏のスクーリング、ちょっと足を延ばすとするか?
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