2月12日。星期一。 131/85。62.8kg。
この日買い物なし。早朝キッチンもサフランを湯につけて戻すだけ。
午前中はしっかり読書。東京案内風と思った「日和下駄」が読み進むにつれ、痛烈な現代文明批判の書となりにける。分野別に分けた本文は「寺社」の章では連綿とそれが綴られていた。あまりの愚痴に本人が自嘲するところもあり、荷風ファンが多い理由もこんなところにあるのだろう。
目に映る構図の妙を記すところなどは、自身で絵も描くが、カメラも自身で現像するくらいであるから、読者にも十分伝わってくる。もっとも選り好みが強く、古ければいいというものではなく、明治以降の新しいもの?にも褒めるものが少なくない。この審美感に共鳴する人も多いんだろうな。
この日、自身を表現する言葉で印象に残ったもの、ふたつ。
「閑散たる遊歩者」、「偏狭なる退歩趣味」。言い得て妙とはこの事なり。
昼食はケイのにぃにぃの制作による「パエリア」。水加減も感でやったという。炊飯器で作った炊き込みご飯なのに米の歯ごたえがしっかりあり、それが芯が残ってないという仕上がりが良い。
午後はイングリット・バーグマンのドキュメンタリー映画の後半を鑑賞。メル・ファーラーと共演していたことも初めて知った。「恋多き女」ジャン・ルノワール監督作品である。この作品の3年後にメル・ファーラーは当時の妻であるオードリー・ヘップバーンを主演にした「緑の館」という、オードリー・ヘップバーン出演作品の中で数少ない失敗作を監督している。
イングリット・バーグマンは恋多き女そのものの人生を歩み、数多くの素晴らしい作品と優秀なこどもを残して67歳の人生を閉じた。
続けて日本映画鑑賞。「好きだ」。宮崎あおい、瑛太、西島秀俊、永作博美とくれば、そうそうの作品かとおもいきや、かなりひどい映画、というか映画になってないんじゃないかな。まず、脚本がその体をなしてない。撮影もやたらに不自然な長回しとアップの多用で、編集の段階で何とかならなかったものかと思った。が、その要因が判明した。CM上がりの監督が脚本・撮影・編集を兼ねたワンマン作だったんである。分析すれば、同じくCM上がりの市川準さんの信奉者じゃあないだろうか。ところどころにそれを感じた。4人の売れっ子をすべて素人に変えても作品の出来は変わらなかったろうな。こんなの観るくらいだったら、この日の国営ラジオの特番(アナログ特集10時間)を続けて聴いてればよかった。
夕食は「ごぼうと豚肉の味噌炒め」、「長芋&大葉入り納豆」、「ゆでたまごのツナマヨサラダ」、「ほうれん草の胡麻和え」、昨日の残りの「豚汁」。
ルッコラをつまみに、いきなりホッピー~そば焼酎のお湯割り~テキーラをちびちびやりながら映画鑑賞。「サタデー・ナイト・フィーバー」。40年ぶりに観る。まさにビージーズの映画でもある。酒飲みながら、だべりながら観るのにピッタリの作品である。今はなきテアトル東京の地下にあったテアトル銀座でケイの母親と観に行ったっけ。9時半ころダウン。
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