2020年7月18日土曜日

アブラハムさんち

7月17日。星期五。                63.1kg。

 朝食は残り物の「きのこご飯」。一人では食いきれないので、残った具材で、再度メニューに組み入れることにした。

 早朝キッチンは「天ぷら」。具材はかぼちゃ、茄子。この順序で揚げて、最後は青のりを入れてちくわを揚げる。茄子は買ってから日が経っている長なすが2本残っていて、切除しなければならない部分もあった。このところ涼しい日が続いているが危ないところだった。

 揚げ油徹底利用で、バゲットの薄切りを揚げて「揚げパン」制作。仕上がりは「ラスク」のようになり、良いおやつとなった。歌舞伎揚げやかりんとうが好物の俺にとってこういった揚げたお菓子が安く手に入ることが嬉しい。

 ぱらぱら降っている中、大葉の収穫のみ。

 3軒のスーパーを久しぶりに徒歩で巡る。所要時間1時間半。実家で暮らすようになり始めた頃歩いていたコースだが、今日は駅の反対側のスーパーも行ったので距離は伸びた。

 事前にチラシをチェックしてくるんだが、今日は特に入念にチェックし、来週の土曜日までのおおまかなプランニングに合わせて買い物リスト(品目・日にち)を作ってきた。

 スニーカーはしっかり水を吸ってしまいソックスは当然ずぶ濡れ状態になり、上半身は汗で下着は濡れちまっていた。

 昼食は「もりそば」と天ぷら。薬味は大根おろし、小ネギ、生姜、大葉。

 夕食の用意と、収穫して残っていたものを加工する。葉ごぼうの葉の部分は茹でておいたものを「ふきみそ」のレシピで加工する。これは先に同量を作って食べたところ、元祖ふきみそ並に美味しかったからである。
 葉ごぼうの根の部分は、牛蒡として使うには細すぎるんだが、たわしでよく洗って、皮をむかずに、これまた間引き人参も皮をむかずに合わせて「きんぴら」に加工した。これでようやく追いついた。やれやれ。

 午後のロードショーは「天地創造」後編。「バベルの塔」から始まり、アブラム(後にアブラハムに昇格?する)のエピソードが大半を占める。
 天からのお声により、従順なアブラハムが生きてゆくのを神がますます気に入ることとなる。例えば子供が出来ないと、侍女に産ませる。が、侍女が冗長するようになるとその子供とともに追放する。山羊や鳥などを神への生贄(こんなことやってたんだ)として、切り裂いて差し出す。
 悪がはびこる街を「神の名のもとに」殺戮しまくる。最後はありえない歳での正妻の出産によって生まれた息子を神への生贄として差し出すことになっても、それに従うアブラハムなのだ。

 これらはかなり有名な話らしいが、あまりにもくだらなくて、こうした作り話が作者の意図することを反映しているとは矛盾が多すぎて到底思えないんだけど、信者の方々はこの話をどう受け止めているのか不思議でならない。
 まあ、最後はすんでのところで神の声で「ストップ」がかかり、息子は助かり、神がアブラハムを試していたことが明らかになる。が、「人を試すな」ってキリストも言ってたよな、なんかのエピソードで。
 アブラハムをジョージ・C・スコットが演じる。奥さん役はエヴァ・ガードナー。変わったところでは神の使いとしてソドムだったか、ゴモラだったか虚栄の市を消滅(原爆のようだった)させてしまう役をピーター・オトゥールが演じていた。
 この「ソドムとゴモラ」もロバート・アルドリッチが映画化しているが、ピエル・パオロ・パゾリーニあたりが監督したら間違いなくR18指定だろうな。
 神の使いの殺戮は、まさに現在戦禍が絶えない原因としての、「宗教の名のもとに」のスローガンをかかげて繰り返されていることそのものじゃあないか。
 「原爆」のような破壊を観た後で、今日がアメリカにおいて「核実験・記念日」だったらしく、トランプがその正当性を訴えたらしい。彼も多分「神の声」が聞こえるんだろうか?
 
 アブラハムさんって、この話では子供は一人だけど、歌では7人いたよな。話と歌は関係ないのかな?「アブラハムさんちの7人の子 一人はのっぽであとはチビ~♪」
 長男の名は「イサク」。が、映画の中での発音は「アイザック」ってはっきり聞こえるんだが。

 夕食は「まぐろのガーリックステーキ・クレソン添え」、「ぬか漬けきゅうり」、「ブロッコリー・ツナソース」、「さつまいもの葉柄とこんにゃくの煮物」、「根菜(大根・牛蒡・人参)汁」。

 発泡酒~キリンビールロング缶・ラガー~ウイスキーをちびちびやりながらケイのにぃにぃが借りてきたDVDを鑑賞する。

 「家へ帰ろう」。2016年スペイン・アルゼンチン映画。70年以上前にホロコーストから逃走したアブラハムさん(再登場!)が、命を救ってくれた親友が住むポーランドへ、老人ホーム入所直前に、アルゼンチンからひとりで行くという、ロード・ムービーである。
 アルゼンチンでの娘たち(7人?)の、老いて、しかも足の悪いアブラハムに対する処遇、ドイツ人に対する強い偏見を今なお強く持つ姿、老人特有の強い思い込みなどを描く脚本がいい。
 また、途中で知りあう人たちとの交流や断絶の描き方も斬新的で停滞することなく93分でまとめている。あまり感傷的になることを嫌う主人公のペースで物語られていて、鑑賞後の印象がとてもいい作品である。
 それにしてもケイのにぃにぃがこういった作品を借りてきたことに驚かされた。

 9時半ダウン。 

 

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