7月3日。
1日中天気が悪いという予報により引きこもりを決め込んで、朝から「ミキ」の制作。
奄美大島で覚えた発酵飲料である。
現地で500mlのペットボトル入りのものを買ってホテルの冷蔵庫に入れて毎日飲んでいた。
原料は米と砂糖とさつまいもだけである。米麹で作った甘酒に似てる。どちらにしてもこの「うすら甘さ」は好みである。甘くして食べたり飲んだりするものはより甘く、こうしたうっすら甘くして飲むものはよりうすら甘く?
お昼前ころから出かけることになったんで、この日中に返却しなければならないDVDを観た。
「キッチン」。吉本ばなな原作、森田監督・脚本。原作では刃傷沙汰などの事件が起こるらしい。映画では変えられていて淡々と描かれている。函館の湿度の低い空気も伝わってくる。
男と女(家族)が一緒に暮らすことの大切さを改めて考えさせる。これってできちゃった婚では経験できないことだよなあ。
最後の場面で、「あの頃同じ花を見て.....」という歌の歌詞を想いだして、思わず涙ぐみそうになった。
鉄男監督はここでも函館の路面電車を何度も登場させていて主人公の心の揺れる動きに合わせて効果的に撮っている。また乗ってみたくなったな。
午後はケイのねぇねのところで「子供見守りタイム」のバイト。
おやつを済ませてから、うがいさせ、「日本古い話」を読んであげたら、俺の読み方が短調だったせいもあり眠気を催したらしく、そのまま一人でベッドに向かいダウン。楽勝なバイトではある。
夕食のメニューは「和風おかず奴」。奴に手を加えたもので、材料は鶏むね肉・レタス・わかめ・小女子。これに漬けておいた「紫タマネギのピクルス」。これがいける。食後の酒のために残したくらいである。いろんな酒に合いそう。
食後焼酎のシークワーサー割りをちびちびやりながら映画鑑賞。
「横道世之介」。吉田修一原作。出だしからつまらなかったんで早送りで160分の作品を16分で観終わらした。脚本も悪いんだろうが、編集に圧力かけてこんな長く締まりのない作品にさせた制作側に責任あり。そういえば「悪人」も締まりがなかったな。この作品、横道にそれてしまった典型的なもので、見事食あたりに当たってしまっとようである。これを作った奴ら全員、フイルムの使用制限のなかで名作を撮った亡き監督たちに敬意を払うべきだな。
口直しに「喜劇・駅前温泉」。「横道」でめげずに観てよかった。
当時の風潮だったのか、この作品は東宝だが松竹でも同じで「喜劇・0000」という題名を付けたものが多かったが、俺はこれが大嫌いで、当時のものを観るようになったのも最近のことである。これは明らかに蛇足(頭についてるが)なことであり、それを認めるのは観客側であるはず。笑えない映画に付けるものもあり、それこそ製作者側が喜劇を演じてることになるんじゃないだろうか?
それはさておき本作はとてもよくできていて、題名以外文句の付け所がない。役者はそろっててそれぞれの持ち味も出そろっており、特に森繁の演技は哀切を感じさせて余りある。
貧しい少女を何かと気遣うところは「警察日記」と同じ(監督も同じ)でいい場面である。その二人が汽車(娘が結婚して上京)を見送るシーンにエンドタイトルがかぶるところは抜群にいい!
そういえば「警察日記」も舞台になってたのは磐梯だったな。で、調べたら久松監督の出身は茨城県だった。ご存命だったら復興支援のための作品を上梓してるところだろうなあ。
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