3時前から読書。永井荷風の短篇集から1編を読んだ。「散柳窓夕栄(ちるやなぎまどのゆうばえ)」。水野忠邦主導の天保の改革時代、戯作者柳亭種彦と遠山左衛門尉(いわゆる遠山の金さんであり、この人も実在した人だったんだ)の会談から始まり、著作に言いがかりを付けられ出頭する寸前に没するまでを描いた中編である。大衆文芸に対する言論統制が厳しかった時代であり、政治の文化に対する干渉を告発したもので、これを著した時代(大正一年)も同じく、言論が検閲の手によって統制されつつあったという背景がある。
が、柳亭種彦と自分を重ねあわせたと思われる表現が多く見られて面白い。特に街を散歩しながらの独白は「断腸亭日乗」とかぶる。センチメンタルな心境が鮮やかに描かれていて読み手のこころが清浄になってくるほどだ。いい小説だ。
メチャ寒かった。PCがある納戸は10度を切っていた。重ね着してダウンコートにくるまり、毛布を敷いてのブログつけだった。
で、朝の買い出しは自転車を使ったんだが、指先の感覚がなくなった。
午前中は読書。「メコンのほとりで」。元時事通信社の特派員だった人が30年前に書いたもので新書本。メコン川流域の国々の近代史が読めるんじゃないかと思い、買ったものだ。
ラオス・ビルマ(ミャンマー)・ベトナム・カンボジア・タイの経済、特に貧困層の実態(もちろん当時)や記者時代に担当した猟奇的な事件や戦争で生き残ってなお苦しめられている人たちの取材も書かれている。で、状況が30年の間に相当変化したし、現在も進行中なので主目的を果たすににはちょっと無理があったが、それでも得るものは多くありそうで、残りあとわずか。
昼食は「わかめそば」。
午後も読書。
撮影者・ケイのにぃにぃ |
夕飯は「油淋鶏風」、「わかめのナムル」、「白菜と卵煮(东坡肉の煮汁で)」、「もやしと人参の中華スープ」、「さつまいも粥」。
発泡酒~ビール~ウォッカ・ストレートをちびちびやりながらTV鑑賞。「入りにくい居酒屋・サンフランシスコ編」~「二度目の・ハワイはハワイ島編」~「二度目の・ポルトガル編」。9時過ぎダウン。
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