2015年6月12日金曜日

(矢が)それてから

午前中は弓道。
この日は座射稽古の後で「板割り」という行事があった。
全部で10種くらいの1辺15㎝ひし形の的を当てるもので、競技ではない。
10種の的にはそれぞれ格言めいた言葉がかかれており、裏には意味まで書いてあるという、正式な行事であろうことを感じさせた。
5人くらいの人が当てていた。もちろん俺のはかすりもしなかった。

Y5段による「膝割り」という射法の演舞も観ることができた。
実戦射法で、古来伝統のものであるということで、現在我々が行っているどちらかというと科学的でない礼射とはまるで別物である。
Yさんの通常の射法も「へぎ流」というもので我々のものとは違い、大先生が戒めるタイプのものではあるが、それがよく当たる。弓の世界も奥が深い。

S先輩のおごりで「のり巻き」がふるわれた。11時ころだったんで、すきっ腹にはうってつけだった。
今回特別なことだったらしかったが、大先生が次回から恒例化してくださるようだ。

昼食はスーパーで買った「のり弁」をコミュニティ館で食べた。ちょっとおおかったが勢いで食べちゃった。太る兆候かな?

午後はダンス教室。
タンゴの「スィーブル」を先生に修正してもらった。どうしてもパートナーとタイミングが合わなかったんだが、原因が俺にあることがよく分かった。
帰る段になって気が付いた。自転車をスーパーに置き忘れちまったことを。
たまにやるんだが、久しぶりに自転車に乗った時などによくやる「ぼけ行動」。
約15分かかるから30分のウォーキングを実践したことになる。
多めの昼食もこれで解消だな。

夕食のメニューは「ゆで青梗菜・ガドガドソース」、「キャベツと鶏肉のにんにくスープ(タイ料理)」。

食後梅酒の水割りをちびちびやりながら映画鑑賞。「それから」。森田監督作品。

夏目漱石のよく知られた作品の映画化したものである。
個を殺し家(国)のために生きた明治人間がエゴをむき出しにし周囲をも不幸にする話。
息も止めてしまうくらいの超1級のサスペンス。
情念の高まりが一触即発の危機を招く予感を持たせる。
三千代がラムネを口飲みし、想いを告白するシーンは素晴らしい。
対面する二人が決意するに至る長回しのカットは日本映画史上でも特異なものじゃないだろうか?
もちろん効果は十分出していると思う。
終盤一気に二人の運命が現実的、過酷な運命にさらされることを予感させる場面もうまい。
原作の3部作を読みとおすよりも劇的であり、印象深い作品となった。
恋愛を軸にした作品では脚本は筒井さんのものが多いのは監督の注文なんだろうか?
エロなしの本作はエロ丸出しの「失楽園」と双璧をなしていると思うが、こちらのほうが「エロス」を強く感じたな。想像力、妄想力の勝利?

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