2011年1月7日金曜日

冬休みには炬燵で....

本来の冬休みを過ごしているが実質3日目の今日になって少し退屈になってきた。身体の調子さえ戻ればじっとしていられないこの性格だけは直しようがないようである。

 4日の七福神めぐり(毎年恒例の)から帰ってきてから具合が悪くなり5日は朝の介護サービスを済ませてから事業所に電話を入れ、その日の夕方と翌日の休暇を願い出た。

 6日は朝一番で近所の内科で診てもらったら、こともあろうに風邪ではなくインフルエンザ(A型)だった。診察終わり近く医師から処方された薬の説明を受けたあと、ちょっと気になったんで参考までにインフルエンザの症状について尋ねてみたところ症状が似ていることがわかった。
 そこで医師から一応検査を受けるか打診されたんでお願いしたところ判明した次第である。医師も周辺で発生していないところから、まさかと思っていたんだろう。

 毎年1月に寝込むのも恒例になっているのも同然で、去年はめずらしく寝込まなかったことから油断したわけでもないが、見事にやられちまった。熱があるのに食欲はあるんで、気力さえあれば何とかなるところだが、今回その気力が失せ、寝込んだ。

 寝込めば信じられないほど良く寝られる。5日から6日の朝にかけ断続的ではあるが実に良く寝た。

普段6時間以上寝ることはまずないが調子が悪いときはどんな薬より睡眠が優る事を身体がわかってるんである。
 6日にインフルエンザの薬を服用したら急速に体温は平常に戻り、倦怠感なども解消したので日中ベッドの中であるが読書して過ごした。


 さて、その読書である。かかった医院においてある本で自由に持ち帰ることができるんである。何回かのぞいたことがあるが殆んどが文庫本で主にミステリーものが多い。その中で見つけたのが半村良の”雨物語”である。好きな本に”小説浅草案内”というのがあるが同じ作者である。

 好きな作家に池波正太郎もいるが彼の小説は殆んど読んだことがなくもっぱらエッセイである。同じように半村良の作品の殆んどが伝奇やSF、時代劇などで自分の好みのカテゴリーではなく、好きなのは先にあげた作品が唯一のものである。
 そして今回の作品が好みの2作目になった。面白かったんで1日で読んでしまった。

”浅草...”がどことなく片想いが強く、夢物語風に綴られているのと違い、こちらは新宿ゴールデン街周辺を舞台とし郷愁をたっぷり呼び起こさせる時代背景が実に生々しく描かれている。

 今回初めて履歴なるものを見たが、彼(作者)は自分より20年前に葛飾で生まれ、出た学校も総武線沿線である。
 これで納得したことがある。市井の民を描く親しみやすい文章のタッチ、優し過ぎる主人公(つまり作者)の性格や一肌脱いじゃう江戸っ子気質などは出自に由来していたってこと。

 飲み方に独自のスタイルをお持ちだということは文章に良く出ているのは両作品に共通している。本人が見聞したり自身が使っていたと思われる水商売同士の軽妙な掛け合いも同様である。
 更に共通しているのは二つの街はその後変貌を遂げ、この小説に描かれているような飲み屋を探しても、今からじっくり飲んでみたい世代にとっては悲しいことにないものねだりになってしまうんである。

 だからその気分を少しでも味わいたいと、その地を訪れても一見さんお断り風の雰囲気に負けて、かたや馬券売り場周辺、かたやしょんべん横丁あたりで昭和を懐かしむのがせいぜいである。つまりはガイド片手に下町をうろつきまわる埼玉県の高齢者みたいなもんである。土着しなければ飲めない酒の味があるということだけはおぼえておかなきゃなぁ。

 この人の食に関するライフスタイルを本にしたら面白いと思うんだが本人は”嘘をつくのが商売”と公言しているそうだから書かないかもしれない。


 総武線といえば今年の七福神めぐりは亀戸。が、総武線には乗らなかった。行きは山手で日暮里、そこから都バスで亀戸、そして東武で亀戸水神。帰りは錦糸町から都バスで大塚、そこから都電ってな具合である。
 江東区は海に近いほど高層建築が多い。その殆んどが埋立地なんだが固定資産税ってどうなってるんだろう?もし名目が流動資産税で減免措置があるとしたら、それはそれで怖い!

 ところが緑は埋立地に多いんである。大きな恩賜公園もある。自転車で何度か回ったことがあるが越中島の延長線上にある好きな土地でもある。
 
 七福神は全て海から遠いほうにあるから却って神社や寺が見つけやすい。それらには必ず最低でも1.2本の高い木があるもんである。しかも隣接しているところから1時間もあればまわりきれるお手軽散歩コースでもある。
 近頃は”ちぃ散歩”や”パワースポット”などで訪れる人が増えたんじゃないだろうか?以前に比べ若い人が目立つような気もしたが...。
 七福神を祭っていない大御所”亀戸天神”を終着駅として最後にお参りをして船橋やでくずもちを買い錦糸町まで歩くつもりが亀戸に戻ってしまった。が、予定通り錦糸町からバスに乗るため一駅歩いた。
買い物があったからなんだが、駅のそばのアジア食材店はあいにく休みだった。どうも今年も骨折り損のくたびれ儲けの1年になりそうである。
 去年から始めたヘルパーの仕事がまさに”骨折り損の.....”の典型ではないだろうか?かと言っても頼まれると断りにくい。もうちょっと儲かるように祈願してくりゃ良かったが......最高でも10円のお賽銭じゃ無理な話かなぁ......

 天気も良くスカイツリーがこんなに大きいものかと思い知らされた散歩だった。

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