二日酔いである。夕方近くになってようやく調子が戻ってきたところだ。
今夜は同居人の帰りが遅く調理の必要もないことから、手軽に済ませ、ビールから始めた。
缶ビール1本でやめようと思ったら、冷蔵庫内に幅を利かせてる紙パックがあったんで
それを最終処理をした。正体は同居人が飲み残した梅酒(アルコール10%)である。
これをちびちびやって、つまみをつついても面白くもなんともないんでさっさと片付けた。
昨夜は友人Tと錦糸町で飲み会。1件目はタイ料理屋「タイランド」。ネットでも割と評判の良い店であることから選んでみた。なんせ錦糸町には10軒以上のタイ料理屋があるのだ。
それでも中華屋にはかなわないだろうが、食材店を含めてもかなりの濃さである。
錦糸町もたびたび訪れるところだがタイ食材を買うことはあっても、飯を食ったことは今までなかった。楽しみにしてた店の味はどうだったか、というと...........。
いわゆるフツー。日本化してることだけは確かである。人気の秘密はそこか?
「ムアンタイ」よりも安いし、肝心のビールも安いのが良かった。シンハー大瓶で600円、とても生ビールをたのむ気にならない。大体アジア料理屋ではビールが高い!
水商売の真髄を教え込んでる日本人がいるんじゃないか?と思うくらいだ。
メニューもフツー。「蛙の揚げ物」があったんでたのんだが、やはり本国とはだいぶ違ったなぁ。
もっとも20年前に行ったときに食べただけだから正確な比較はできないだろうけど。
二軒目は「三四郎」、老舗であり、ネットで必ず上位にランクされる店であり、友人Tのリクエストである。以前彼の勤務先が近くにあったときによく通った店である。
日本酒と俺がしめ鯖で彼は煮込み?だったかな。とにかく日本酒になってペースが上がった。彼は日本酒が好きなんである。もちろん俺も好きだが、俺の場合はアルコール飲料すべてが好きだからTPOで飲みたいと常日頃思ってるが、昨夜のこの店は日本酒が良く似合った!
というわけで二日酔いになったんである。
今夜は干し貝柱でだしをとったお粥。それにさば味噌煮缶。大根の梅酢漬け。
アンディウイリアムスが亡くなった。思い出多き歌手である。NHKで確か日曜日の夜6時ころにやってた彼のショウは、洋楽好きの兄の好みもあってよく見た。オズモンドブラザース(後のオズモンズ)もここから出たんじゃなかったかな。
フランクシナトラがゲストで出たときに、話題がお酒と断崖にあって見晴らしの良い別荘のことになって、そこで飲む酒が「オンザロック」って洒落を今でも覚えてる。多分英語を習い始めて初めて知ったアメリカンジョークだったかもしれない。
そのころシングルレコードに4曲入ったものが発売されていて、彼のはそれで買って、それこそ擦り切れるほど蓄音機(小型プレイヤー)で聞いたもんだった。曲は「ムーンリバー」、「酒とバラの日々」、「モァ(伊映画・世界残酷物語のテーマ)」、「ロンドンデリーの歌?」。最後がちょっと怪しいが、はじめの2曲は多分今でも歌える。英語の歌詞で歌えるのはこれだけでもある。
いちばん記憶力が良かったころ聞いたからだと思うが、その力を通常の勉学(特に英語)に向けてたら、と思うと.......。まぁそんなこともないか。
「ムーンリバー」は映画「ティファニーで朝食を」の挿入歌である。原作を読んでから観ると、あまりにも作り手の意思が強く見えすぎて、あまりの違いに驚く作品であり決して成功作ではないと思う。
が、Hマンシーニのこの曲は永遠のスタンダードナンバーになった。ベスト盤を1枚持ってる。
そのベスト盤が一番働いたのが、亡き妻の病室でであった。末期がんの彼女は極端に歌詞ある曲を聞くのを嫌った。いわゆるイージーリスニングの類を好んだ。中でもこの曲が気に入っていて、それを知った長男がよくかけていた。
妻が亡くなったその時もかかっていた。
そんなことがあって、しばらく聞けなかったし、聞きたくもなかったが、もうすぐ7年半経とうとしてるが、久しぶりにHマンシーニでなくAウイリアムスで聞いてみようと思ってる。
ところで妻はAヘップバーンが嫌いであった。彼女が歌った歌でもあるんだが、妻はそれを知ってたのかなぁ?ヘップバーンの代表作といわれてる「マイフェアレディ」さえ歌は吹き替えなんである。
確かにお世辞にもうまいといえないし、彼女の声は決して美声ではない。それどころか決して美女ではない。それも含めて彼女の魅力だったのか?
妻がヘップバーン嫌いの理由はいたって簡単。「マイフェアレディ」の主役の座を舞台のオリジナルキャストであるJアンドリュースから横取りしたことによる。
しかしこれは誤解であり、夫であったMファラーの差し金であったことは公然となっている。妻の誤解を解くのも面倒くさいんでそのままにしてしまったが、それを超えて「ムーンリバー」は名曲であったということだろう。
ちなみにひところAヘップバーンの大ファンであった。「戦争と平和」の劇場リバイバルの時は2回続けて観てしまった。当時は入れ替え制がなかった。今でもあのころのヘップバーンが一番美しい、と思ってる。作品的には「ローマの休日」、「昼下がりの情事」、「麗しのサブリナ」。
特に「ローマの休日」は俺が生まれた年の作品であり、ハリウッド男優で好きなWホールデンが「第17捕虜収容所」でアカデミー賞をとった年でもある。もちろんヘップバーンもアカデミー賞を獲得してる。その二人は2回共演してる。「麗しのサブリナ」、「パリで一緒に」。「パリで一緒に」は作品の出来はともかく、二人が喜々として演技してる姿が好ましい。二人は本当に恋してたのかもしれない、と思えるほどだった。 蛇足。
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